更新はさんざん放置していましたが、また再びらくがきでも載せていこうかと思います。
最近ようやく終わったことは油彩画用の薄め液を探していたことです。
油画で使うテレピンやペトロールとは違う用途になりますが
別の溶剤のものをいろいろと入手し実験しエクセルに打ち込みが終わりひと段落ついたので
めでたい気持ちでいっぱいです!
買っては試し…の繰り返しで骨が折れました・・・。
データに打ち込んでいたのは溶剤類の
「飽和蒸気圧」と「粘度」と油絵具やアクリル絵の具との分散を
確かめるものです。
テレピンはグレードにより異なりますが、
所持しているのは「飽和蒸気圧」が「670Pa(20℃)」です。
調べたデータでは水が「2339Pa(20℃)」でしたので、
数値が低い方が揮発は遅いといえますね。
今回見つけたものは「5Pa(20℃)」くらいでしたので、
溶き油として使うと2日したら完全に揮発するようなもので
なかなか理想的でした。
そのような遅い溶剤はテレピンのような炭化水素類では見かけず
やむなくグリコールエーテル類に分類されるもので代用することになります。
一般的にネット販売で手に入る中で買いあさって試行錯誤したら
思わぬ誤算も出てきます。
それは溶解力は強すぎて、ダンマル樹脂や溶剤型アクリル樹脂を含んだ絵具の画面の場合
後から絵を溶かしてしまう始末です。下絵に「マツダ クイック画用液 クリスタルパンドル」や
「パラロイドB67(テレピン2倍希釈)」などのアクリル樹脂配合の描画面は1日たつと溶けちゃいました。
アルキド樹脂と乾性油の塗膜は大丈夫そうですね。耐薬品性というのが曖昧なので心配でしたが
どろどろに溶け出しはしなかったです。
しかしながら「粘度」が低すぎて水みたいにシャバシャバなのが困ります…グラデーションが汚い・・・。
かといって他に見つからないのですし、悪いことばかしでなく表面張力が低い性質をもっていたために、油性面の上に塗布するとき、シャバシャバであっても水滴のようなはじきは起こりにくい利点はまずありそうです。
というわけで溶剤探しはひと段落つきました。
めでたしめでたし。
次は描画用の乾性油はホルベイン製の「スタンドポピーオイル」を使っていましたが、
問題はあまりなかったですが、これでもやや黄変はあります.
シリカ粉末と混ぜてパテ状にし何年か放置しましたら淡黄色くらい
色が変わります。乾性油である限り黄変はやむないことです。でもすこし気になっていました。
それとは少し違う用途で使うものを探したところ
乾性油はすぐに見つかり「DCO 脱水ひまし油」に変えてみましたが
顔料とのなじみ合わせにくいです。
顔料の吸油量よりも2割多めにして強力な界面活性剤も少量だけ添加して手間が増えましたが、
「DCO」は乾燥が早いし、塗膜はリンシードには若干劣るとの文献も出てますが触った感じでは強度もありますし、
なにより黄変はスタンドポピー並みか、塗布してみたらそれより少なかったので
まずまず使えそうです。
以上で描画用の乾性油は解決しました。
めでたしめでたし。
最後に油面に紙類を張る糊剤を長年探していたところようやく見つかりました。
これもアルキド樹脂を乳化させて油性の糊を自作したりして実験の繰り返してましたが、
去年アキーラの「アルキドメディウム グロス」といのが普通に売ってることに気が付いて
これをつかえば水分が紙にしみて、油性面にしっかり張りこめますね。
水溶性アルキド樹脂というのは原材料は存在しますが頼み込んでも個人へは売ってもらえませんでしたので、市販で買えるとなると大変助かります!!
というわけで何年も試行錯誤していた描画材料の一新が晴れて終わりを遂げました。
めでたしめでたし。
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